パロマコンテナによる鉄道貨物輸送の様子 Part-1
2019年10月18日(金)
積み込みの様子
2016年12月から、鉄道ラッピングコンテナによる輸送を開始した株式会社パロマ様。多治見通運では、この「パロマコンテナ」の輸送をはじめ、東海圏におけるパロマ様の鉄道輸送を担当しています。今回は実際に、このパロマコンテナでどんなものがどんな風に運ばれているのかを追ってみたいと思います。
8月某日、北海道の東室蘭駅に、日本石油輸送のリースコンテナUR19A-1500、いわゆる「白パロマ」と呼ばれるコンテナの姿がありました。パロマ様のラッピングが施されたコンテナはもう一つ、「赤パロマ」と呼ばれるUR19A-1501があり、両方とも、名古屋貨物ターミナル駅と東室蘭駅を結ぶ輸送に使用されています。
東室蘭駅で室蘭海陸通運のトラックに載せられた白パロマは、国道36号線を走り、登別市にあるパロマ北海道工場へ到着。この工場では、各地の工場で使用される電装部品が製造されています。
工場では、既に白パロマへ載せるための荷物がパレット上に準備されていました。では一つずつ載せて…と簡単ではないのが鉄道貨物輸送。最大重量5tの荷物を載せたコンテナが連なる列車は、車輪や線路にかなりの負担がかかります。コンテナ内の荷物が左右に偏って積載されている状態のことを偏積といい、あまりにひどい場合は脱線事故にも繋がりかねません。JR貨物では本州と北海道を結ぶ輸送での偏積防止に特に力を入れており、パロマ北海道工場では偏積防止のための独自システムを導入しています。これは、荷物を載せた各パレットの重量を入力すると、コンテナ内のどの位置が最適なのか算出してくれる優れもの。しかしこの場合、全ての荷物が出そろい、パレットに載せた後でないと計算ができないのが難点となります。今後はパレット毎ではなく荷物単位で計測してより早く積載できるようにしていきたいと、パロマ北海道工場の宮川様がお話しくださいました。また、偏積防止への取り組みやシステム導入などにより、積載量はパレット換算で13枚から12枚と1枚減ったそうです。しかし、これも安全に輸送を行うためですから、との宮川様の声に、元通運社員として胸が熱くなりました。偏積防止の取り組みは、JR貨物・通運・荷主が一体とならなければ成しえません。荷主であるパロマ様が意識的に取り組んでくださっていることはとてもありがたく、同時に安全安心な鉄道貨物輸送への期待も感じました。(次回Part-2に続きます)
多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
http://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html