師走の通運業
2018年12月03日(月)
今年も師走がやってきました。どの業界でもそうかもしれませんが、通運も大変忙しい季節です。
前回(『通運業の1年』)少しご説明をした、鉄道コンテナ輸送のメリットである「一定の期間保存倉庫として駅で留置する」という技?を、存分に発揮できるため、早めに出荷をしたいお客様、そして配達は年明けに…といった需要が増え、貨物駅は慌ただしく賑わいます。
そしてこの時期から怖くなってくるのが、大雪の予報。通運の仕事は全国の天気予報とにらめっこし、悪天候で列車の遅れが見込まれそうな場合は輸送のスケジュールを調整します。前日または翌日など、列車を振り替えたりするのですが、一番予想を立てづらいのが大雪なのです。
雪は「降ったら終わり」ではありません。もちろん多少の積雪量であれば列車はそのまま進めますが、除雪作業が必要になる場合も多々あります。旅客列車も貨物列車も、真っ白な雪の中から2本のレールが再び顔を出すまで待つしかないのです。そして、降雪に除雪が追い付かない場合も。旅客列車にご乗車の方は、たとえば代替バスやタクシーなどをご利用になり、何らかの手段で目的地に向かうことができますが、鉄道コンテナ輸送は少なくとも貨物駅に到着しなければコンテナを降ろすことができません。
特に、今年は年初の大寒波、そして新潟・北陸地区の大雪や北海道での暴風雪の影響などを大きく受け、コンテナの着発ができない、また、コンテナの所在がずっと動かない(列車に乗ったまま進めない)などが多発。JR貨物が発表した平成30年2月の輸送動向では、運休となった列車は358本、昨年同月に比べ282本も多かったと報じられています。
雪量をコントロールしたり追いやることはできませんが、通運はJR貨物と協力し、天気の動向や運休見込みなどをしっかりとチェック。お客様に対しても状況を随時お伝えしています。時には鉄道コンテナ以外の輸送方法をご提案する場合も。鉄道貨物輸送のメリットとデメリットを知って、お客様が様々な輸送手段を上手に使い分けていただくこと。それが、物流業界全体の盛り上がりに繋がるのではないかと思っています。
多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
http://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html