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【第97回】激動の時代

元通運同士の会話

先日、元通運会社勤務の方とお会いする機会がありました。どれくらい前に務めていらっしゃったんですか?と伺うと、2008年頃までとのこと。
思わず
「激動の時代を直に体験されたんですね…」
と申し上げてしまいました。
着発駅や通運会社、内容品名などが書かれたコンテナ荷票がなくなったのは2006年。その2年前に「IT-FRENS&TRACEシステム」の運用が開始されました。どのコンテナを用いて、どんな品物をどの通運がどの着発駅でどの列車を利用して運んでいるのか。そしてそのコンテナは今どこにあるのかがインターネット上で管理できる画期的なシステム。日本の鉄道コンテナ輸送の在り方を大きく変えるエポックメイキングな出来事でした。イチ貨物列車ファンとして外から見ていた私にとっても、そんなことが可能なんだと思えた大きなシステム変更。多治見通運の上司やJR貨物ご関係者からもその頃の話を伺ったことがありますが、はじまる前には本当にそんなことが可能なのかと絵空事のように感じていた方も多かったそうですが、運用開始後は、全てのコンテナの所在が確認できることに感動するとともに、監視のようで戸惑ったというリアルな感想も聞きました。
コンテナをリースしている日本石油輸送の方によると、かつては所在が分からなくなってしまったコンテナもあり、うちのコンテナ知りませんかと番号を問い合わせて探すこともあったそうです。しかし、現在はGPSで全てを管理。大きな進化です。

進むスマートターミナル化

現在移転準備が進められている、仙台貨物ターミナル駅でも「スマートターミナル」を掲げ、自動運転トラックの導入や機関車の遠隔運転など、様々な新技術の導入が検討されています。労働力の減少が懸念される中、省力化や無人化の動きはさらに進むでしょう。
駅構内の完全無人化も、そう遠い未来ではないのかもしれません。