Tajimi Express Co.,Ltd Presents

鉄道アーティスト・鉄道コンテナアドバイザー小倉沙耶の通運ってこんなにおもしろい!

ドライバーや配車担当、荷物を運ぶ全員の悩みの種「荷待時間」問題

 

どんな仕事でも、てきぱきと片付けてできるだけスマートに終業したいもの。
ところが、トラックドライバーの場合は「荷待時間」という難しい問題があります。

 

荷待時間とは、そのものズバリ荷物を待つ時間のことで、荷物が出揃うのを待ったり、積卸作業を行うトラックが込み合い、順番待ちをしなくてはならなかったり等、要因は様々。国土交通省では平成29年に、貨物自動車運送事業輸送安全規則に定める乗務記録の内容等を改正し、交付・施行されました。

 

これは車両総重量8トン以上又は最大積載量5トン以上のトラックに乗務した場合、ドライバー毎に、集貨地点等における荷積み又は荷卸しの開始及び終了の日時等について記録し、1年間保存しなければならない旨が定められたものです。多治見通運では省令交付以前より、荷待ち時間の記録は行ってきましたが、国としてもより状況を把握できるよう本腰を入れてきたという印象です。

 

大型トラックやトレーラーの場合、長距離を運転して、積み下ろしは1日数回ということもありますが、鉄道コンテナを運ぶトラックドライバーは、貨物駅と積卸先との往復を繰り返すため、荷待時間が増えることはかなりの負担になります。また、列車の到着や発車の時間も加味しなければならず、トラックの一日のスケジュールを決める配車担当者も頭を悩ませるところ。

 

また、貨物駅では、コンテナ積卸を行うフォークリフトオペレーターの人数が少ない時間などもあり、ドライバーも「ここは荷待ちすることが多いからからなるべく早めに入ろう」「もうすぐ駅のリフトが交代時間になって人が少なくなるから、それまでにハコ(コンテナ)を持ち出してくるわ」等、いかに荷待時間を少なくするかの助言をくださったり、行動に移していらっしゃいます。

 

多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
http://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html

関連記事

小倉沙耶

PROFILE

小倉沙耶 こくら・さや

鉄道コンテナアドバイザー・鉄道アーティスト
都市交通政策技術者

1980年3月30日生まれ、愛知県豊橋市出身で現在は兵庫県伊丹市在住の鉄道アーティスト。子供の頃から母の実家である長崎に寝台特急「さくら」で何度も帰省し、その鉄道の旅情に魅了され、鉄道ファンとしての情熱を抱く。
2002年から「鉄道アーティスト」としての活動を開始し、テレビ・ラジオ出演や執筆活動だけでなく、鉄道イベントの司会や企画、講演なども手がけている。モットーは「鉄道に関わる全ての方が、笑顔でいられるためのお手伝い」。
2009年には明知鉄道観光大使に就任し、2013年には京都大学大学院工学研究科低炭素都市圏政策ユニットより都市交通政策技術者(第112号)に認定された。
2022年からは一般社団法人交通環境整備ネットワークの審議役を務め、通運の経験を生かし、鉄道コンテナアドバイザーとしても活動している。2021年には出産し、乳幼児連れでの公共交通利用促進と周囲の理解についてメディア・イベントなどで積極的に発言している。
鉄道趣味の中心は気動車・貨車・古いレールであり、その情熱を通じて広く鉄道文化の普及に尽力している。