鉄道コンテナの揺れ対策。
2020年10月02日(金)
9月頭から3週間にわたり、JFN全国18ネットで放送されたラジオ「山田五郎と中川翔子のリミックスZ」にゲスト出演させていただきました。テーマはもちろん、貨物列車について。全国各地で走る様々な貨物列車についてお話ししたほか、元通運という立場から、コンテナ列車についてもご説明いたしました。
その中で、パーソナリティのお二人や、番組をお聴きくださった方が特に関心を寄せてくださったのが、コンテナに載せた荷物の養生についてです。鉄道貨物輸送は基本的には何でも運びますが、揺れ方に特徴があるため、どうしても向き不向きというのは出てきます。列車輸送中には縦揺れも派生しますが、枕木方向への細かい横揺れが発生するため、箱物の場合には擦れが発生しやすくなります。擦れによって外箱の印刷が見えにくくなり、商品価値がなくなってしまう荷物の場合、一つ一つを養生したり、コンテナ内部をエア緩衝材で包んだり、ラッシングベルトやPPバンドを駆使して固定したりと、通運各社が様々な工夫を凝らしています。
また、フォークリフトによるチルト操作が行われるため、傾いたときに崩れない積み方や養生も必要となってきます。
山田さん、中川さんとも
「コンテナや貨車に揺れ対策があるのかと思っていたけど養生で対処していたんだ!」
と驚かれており、SNSなどでの感想でも同様のものが多数。
実際には、貨車やコンテナの揺れ対策や研究というのはずっと行われてきています。たとえば、2008年から量産車の製造が行われ、今ではよく見かけるコンテナ車の一つであるコキ107形式では、台車の枕バネに防振ゴムを追加して振動を軽減させていたり、鉄道貨物協会さんでは防振機能を搭載したコンテナを開発、試験輸送を行い、検証を行っています。また、日本通運さんでは防振ロールボックスを使用した試験輸送なども行われています。
ただ、運ぶ荷物は千差万別。やはりそれぞれの通運会社が積み上げてきた積載テクニックというものは大きく、それこそが、お客様に選んでいただくための強みへと繋がってきます。
多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
http://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html