暑い夏が今年もやってきた、鉄道コンテナ内部の温度に気を遣うシーズンです。
2023年08月04日(金)
梅雨が明け、暑い日が続いていますね。
鉄道コンテナ内部の温度に気を遣うシーズンがやってきました。
以前「得意な荷物!」でもお伝えしましたが、夏の時期はコンテナ内を一定の温度に保つため、ドライアイスを用いて青果物を運ぶことがあります。
その際によく利用されるのが、日本石油輸送(以下JOT)が所有する冷蔵コンテナ。白地にピンクやブルーの縦帯が特徴的なコンテナです。断熱材を使用し、内部にアルミ板が張られているため、コンテナ外部の温度変化に強いのですが、それでもさすがに真夏の輸送時はドライアイスを入れて、荷物の劣化を防ぐことが多いです。よりシビアな温度管理が必要になる場合には、同じくJOTが所有するスーパーURコンテナを用いることも。こちらは真空断熱パネルを使用しているため、より外気温の影響を受けにくいのです。
一定の温度で輸送する必要がある場合には、エンジン付きのクールコンテナ(冷凍コンテナ)が用いられます。コンテナの端に小型ディーゼルエンジン発電機を搭載しており、こちらで冷凍機を駆動させます。大型の31ftコンテナでよく見かけますが、12ft、5トンコンテナサイズも健在。発電機部分が大きくなってしまうと荷室部分が狭くなるので、この部分は奥行きが50~50cmほどのスペースに詰めこまれた形になっています。
近年は荷室容積を大幅に広げた新型クールコンテナも登場。旺盛な需要に応えています。
先日、現在活躍する冷蔵コンテナの大先輩にあたる、UR4コンテナの内部を見てきました。三重県いなべ市の貨物鉄道博物館に収蔵されているのですが、普段は倉庫として使用され、内部が見られません。現在私が名鉄カルチャースクールで講師を務めている講座「キニナル!鉄道貨物」の野外授業として同博物館を見学。その際、特別にコンテナの扉を開けていただきました。
コンテナ内は現在使用されているものと同じくアルミの内張りが施されているほか、床はステンレス製、天井部にはドライアイスを固定するためのベルトが備え付けられています。現在はドライアイスを床置きする場合が多いため、ベルトに挟み込むこのタイプならば荷物を積む際にドライアイスの位置などを気にする必要がないため良いなあなどと、思わず通運目線になったのでした。
多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
https://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html