通運の歴史を学びに物流博物館へ行ってみませんか?
2023年10月04日(水)
物流博物館をご存じですか?品川駅から徒歩10分ほどとアクセスの良い場所に立地する博物館で、日本の物流の歴史や発展などについて学べる施設です。貨物鉄道輸送についてももちろん取り上げられていて、通運の歴史なども写真を交えて詳しく展示しています。
1階は「物流の歴史展示室」と称され、貴重な文書や実物資料などを展示。日本通運内にあった「通運資料室」が基礎ということもあり、日本通運の前身である陸運元会社や内国通運などの資料も豊富で、これまでこのコラムをご覧になられた方なら見入ってしまうかと思います。
地下1階は「現代の物流展示室」として、巨大な物流ジオラマや貴重な映像アーカイブなどを見ることができます。
そして2階は映像展示室と図書コーナー。図書は予約しなければ見ることができません。映像展示は、私が訪れた時には行われておらず、実際に見て触れて学べる展示物が多数置かれていました。私が気になったのは「運送双六」。運送店(通運)が絵柄付きで出していた広告の「マス」がずらりと並び、そこにはサイコロの目の数と行先駅が書かれています。品川駅、横浜駅、静岡駅の運送店広告にだけ上がりの目の数が書かれ、その駅にたどり着いて上がりの目が出なければ、永遠に旅を続ける…というもの。
さて、話は変わって多治見通運の話です。多治見通運は昭和24年に社名を変更しましたが、それまでは「関谷運送店」といいました。大正末期から昭和のはじめにかけて行われた、乱立した通運業者(小運送会社)を統合する波にも負けず、地域の輸送を担ってきた関谷運送店。
実は先ほどご紹介した「運送双六」に「関谷運送店」の広告もあるのです。絵柄は鮮やかな紅葉。現在、飛騨・美濃紅葉33選にも選ばれている、虎渓山永保寺をイメージしたのでしょうか。
脈々と続く物流の歴史を伝える博物館展示物の中に、多治見通運の前身である関谷運送店の名があったことがとても嬉しく、コラムでお伝えさせていただきました。この「運送双六」は物流博物館で販売している図録『「運ぶ」引札これくしょん』の付録として販売されていますので、ぜひ購入して遊んでみてください。
多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
https://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html