“2024年問題”で貨物鉄道輸送はどうなる?
2023年12月06日(水)
2023年も終わりを迎えようとしています。今年は日本での貨物鉄道輸送がはじまって150年という記念の年であり、様々な媒体で貨物列車が取り上げられた嬉しい1年となりました。と同時に、2024年問題も各所でクローズアップされ、様々な場所で貨物鉄道輸送についてお話しする中で「2024年問題で貨物鉄道輸送はどうなると思いますか?」という質問をたくさん受けました。今回と次回は、私が思う2024年問題についてお話ししたいと思います。
2024年問題とは、働き方改革関連法による時間外労働規制の強化により、来年4月からトラックドライバーの残業が制限されることで、ドライバーの流出や利益の減少、運べる荷物量が減ってしまうだろうといったお話しなのですが、今もその浸透度合いが薄いような気がしています。そもそもこの話は、BtoCではなくBtoBの問題です。回りまわって、一般消費者の元へ届く荷物が遅れてしまうということもあるかもしれませんが、2024年問題を回避するにはドライバーの残業時間が規制される中で物流事業者側と荷主側がどれだけ対策を講じられるかにかかっています。そしてちょっと気になることも。最近よく聞く、列車の空きスペースを使って荷物を運びました…というのはとても素晴らしいですし私も賛成なのですが、それを「2024年問題への取り組みとして」と紹介されることがあるのはちょっとピントが外れていますし、この問題への誤解を招く一因になっていると思います。列車の空きスペースで積める荷物量はトラックに比べて極少。代替手段ではなく、あくまでも新たな輸送サービスが誕生したということですので。
次回は、2024年問題について貨物鉄道輸送の話題と共にお話しします。
多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
https://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html