Tajimi Express Co.,Ltd Presents

鉄道アーティスト・鉄道コンテナアドバイザー小倉沙耶の通運ってこんなにおもしろい!

名古屋臨海鉄道親子ツアーレポート【中編】

ツアーのキーパーソンは意外な方

名古屋臨海鉄道親子見学ツアーレポートの中編です。

 

 

心が満たされたところで昼食タイム。実は今回のツアーのキーパーソンの一人は、松阪駅駅弁のあら竹こと新竹商店の社長でいらっしゃる、新竹浩子さん。以前、鉄道貨物協会名古屋支部の総会にて講演をされた際「うちでも駅弁の掛け紙を出せませんか?」と名古屋臨海鉄道吉田社長が声をかけ、ならばツアーという形式にして、お昼に特別な掛け紙の元祖特選牛肉弁当をお出ししましょうかということになり、浩子社長が名鉄観光さんへご縁を繋いでくださったのだそうです。そのご縁とご恩返しとして、機関車のヘッドマークは「元祖特撰牛肉弁当65周年」仕様に。名古屋臨海鉄道さんからの粋なサプライズでした。

 

 

テーマパークも驚きの演出!名古屋南貨物駅

昼食後は名古屋南貨物駅の見学。実は内心「コンテナ貨物のみの名古屋南貨物駅は東港駅に対して物足りないのではないか」と思っていたのですが、良い意味で期待を裏切られました。

やってきたバスはコンテナヤードを通り、コンテナでできた「壁」の前へ。下車してバスが去ると、代わって遠くの方からやってきたのはトップリフター。私は名古屋貨物ターミナルで何度もトップリフターの作業を見てきましたが、遠くからこちらに向かって真っすぐ走ってくるリフトの迫力たるや!見せ方ならぬ魅せ方の工夫のおかげで、参加者も「おおーっ!」と声を上げていました。

4枚の写真で、その興奮が伝わりますでしょうか。

 

 

 

 

 

そのまま、トップリフターによるコンテナ積み下ろしの実演が行われ、寸分の狂いなくコンテナを積むテクニックに拍手喝采でした。

 

興奮冷めやらぬまま、背後にあるコンテナ壁のひとつが開かれました。こちらはなんと、コンテナを使用した入場ゲート!コンテナ内には可愛らしい風船と「WELCOME」の文字。

しかも、ただ両開きのコンテナでトンネルをつくるのではなく、両開きと側妻型を組み合わせることで、すぐに向こう側が見えないようにする工夫も。ワクワク感の演出に、参加者たちはテーマパークの入場ゲートのように、楽しそうに記念撮影をしていました。

 

 

 

ゲートをくぐると、多種多様なコンテナがズラリ。中でも、名古屋南貨物駅では馴染みのある存在ながら、一般的には珍しい、鋼材を運ぶ背の低い無蓋コンテナや、廃棄物を運ぶ「蓋のある」無蓋コンテナなど特殊なものも展示され、参加者の興味を引き付けました。

 

 

 

次回に続きます。

 

多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
https://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html

小倉沙耶

PROFILE

小倉沙耶 こくら・さや

鉄道コンテナアドバイザー・鉄道アーティスト
都市交通政策技術者

1980年3月30日生まれ、愛知県豊橋市出身で現在は兵庫県伊丹市在住の鉄道アーティスト。子供の頃から母の実家である長崎に寝台特急「さくら」で何度も帰省し、その鉄道の旅情に魅了され、鉄道ファンとしての情熱を抱く。
2002年から「鉄道アーティスト」としての活動を開始し、テレビ・ラジオ出演や執筆活動だけでなく、鉄道イベントの司会や企画、講演なども手がけている。モットーは「鉄道に関わる全ての方が、笑顔でいられるためのお手伝い」。
2009年には明知鉄道観光大使に就任し、2013年には京都大学大学院工学研究科低炭素都市圏政策ユニットより都市交通政策技術者(第112号)に認定された。
2022年からは一般社団法人交通環境整備ネットワークの審議役を務め、通運の経験を生かし、鉄道コンテナアドバイザーとしても活動している。2021年には出産し、乳幼児連れでの公共交通利用促進と周囲の理解についてメディア・イベントなどで積極的に発言している。
鉄道趣味の中心は気動車・貨車・古いレールであり、その情熱を通じて広く鉄道文化の普及に尽力している。