ぱちんこ関連輸送は意外と大変
2019年03月15日(金)
前回、ご当地荷物についてお伝えしました。通運業界に入ってから「なるほど!」と合点がいったご当地荷物は、ぱちんこ関連。日本初のぱちんこ店は名古屋で開業したということもあり、愛知県には関連メーカーが多いのです。
さて、ぱちんこ店って、全国どこにでも、時には「こんなところに?!」とびっくりするような場所にもお店を構えられていたりしますよね。今回は、そんなぱちんこ関連輸送のお話しです。
「ああ、小倉さん?ちょっと遠いところに運びたいんだけど…」
電話をとって開口一番、お取引先ご担当様から発せられた言葉で、私はピンときました。
「もしかして、離島のぱちんこ屋さんへのお荷物ですか?」
「よく分かったね!△△島なんだけど、再来週配達くらいだったら集荷日がいつくらいになるか教えて!あと、深夜いけるかどうかも!」
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第12回でお話ししましたが、鉄道コンテナ輸送は鉄道とトラック輸送を組み合わせた複合一貫輸送。コンテナトラックが入れるところであれば、基本的にはどこでも輸送が可能です。しかし複合一貫輸送ということは、自社の都合だけで輸送を行うことはできず、到着駅から輸送を担当する通運会社の協力が不可欠となります。また、海上輸送を伴う場合には、船の手配なども行える通運会社にお願いすることになります。船は列車と同じくダイヤが決まっていますから、島に上陸してから配達時間まで間がある場合、当日中に戻れないこともありえます。
さらに、船が毎日運行するとも限りません。トラックドライバーは、労働基準法の改善基準という項で拘束時間や休息時間が厳しく定められており、基準内に収めるために、島内での前泊や後泊などが必要となることも。そのほか諸々の調整が必要なため、輸送日数の算定や集荷日の確定にはかなり気を遣います。
そして、ぱちんこ店輸送であるあるなのが、深夜配達。お店を休みにせず、深夜に新台入替や工事などを行うことも多く、はたして鉄道コンテナ輸送で可能な案件なのか、付帯料金(深夜配達での加算料金な積み替え料など)はどれくらいなのか、そもそも受けてくれる通運さんはいらっしゃるだろうか…普段以上にコーディネートすべきことが多いのです。
大変なこともありますが、だからこそ無事案件がまとまり、配達完了の報があると、ホッとすると同時に、小さくガッツポーズをするのでした。
多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
http://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html