物流にもご当地お荷物や期間限定お荷物があります!
2019年03月04日(月)
日本全国、その土地ならではのグルメがあるように、物流でも「○○といえば△△!」というご当地荷物があります。第5回でご紹介した北海道からのイモタマもそうですし、たとえば石巻ですと紙輸送、多治見通運の本社がある多治見、東濃地方は美濃焼で知られる陶器の産地で、現在もタイル輸送などが盛んです。
私が通運の仕事をしていた名古屋も、製造大国ということで様々な機械や部品などが運ばれています。その中でもご当地感が強いのは、名古屋南貨物駅から盛岡貨物ターミナルへと向かう「トヨタロングパスエクスプレス」です。その名のとおり、トヨタの工場間輸送専用列車で、一般的な大きさの12ftではなく30ft・31ftと大きいコンテナが使われています。コンテナ色は青で統一されていて、インパクト大。名古屋南貨物駅から笠寺駅までは名古屋臨海鉄道所有の機関車に牽引されます。こちらも青色のボディのため、連なる様はとても美しいですよ。また、今年春のダイヤ改正から、名古屋南貨物駅~北九州貨物ターミナル駅間で自動車部品輸送がはじまります。直通輸送力はコンテナ50個分と大きく、名古屋エリアのものづくりの強さを感じます。
大規模建設などによって発生した埋立土砂や建設残土などが、鉄道を使って輸送されることもあります。これも期間限定の「ご当地ならでは」荷物です。たとえば中部国際空港建設時には、三岐鉄道が埋立土砂の輸送を担いました。東藤原駅~四日市港駅間を、最大でなんと1日9往復!開業以来最も多い輸送量となる500万トンもの土砂を、30ヵ月かけて輸送しました。2027年の品川駅~名古屋駅間開業に向けて工事が進められている、リニア中央新幹線の梶ヶ谷非常口及び資材搬入口新設工事でも、発生した残土を専用鉄道コンテナで輸送しています。この輸送は2017年5月から行われていて、工期は2020年7月までを予定。その後のトンネル掘削工事についても、できる限り鉄道貨物輸送を活用したいそうですが、詳細は未定とのこと。いずれにせよ期間限定には違いなく、注目の貨物列車です。
多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
http://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html