Tajimi Express Co.,Ltd Presents

鉄道アーティスト・鉄道コンテナアドバイザー小倉沙耶の通運ってこんなにおもしろい!

天高く馬肥ゆる秋!

北見 たまねぎのコンテナ

秋って美味しいものが多くて、ついつい食べ過ぎちゃいます。

この時期、各地で産業祭農業祭なんかがあって、お料理好きな私は気が付くと両手に野菜がいっぱいで…なんてことも。

さて、農業王国でもある北海道の農産物は今が出荷の最盛期!特に出荷量が多いのがたまねぎ馬鈴薯で、鉄道コンテナに載って全国各地へ運ばれています。

北海道から輸送される馬鈴薯の量は約28万トン。このうちの11万トンが鉄道を使用して出荷されています。また、たまねぎの鉄道輸送シェアはもっと大きく、35万トン中22万トン。60%以上を鉄道で輸送しています(いずれもH26年度統計)。鉄道がお好きな方の中には、お盆が明けた頃に「タマネギ列車が走りはじめました」という鉄道ニュースを見聞きしたことがあるのではないでしょうか。輸送の最盛期には一大生産地である北見から専用の貨物列車を仕立てて、たくさんのたまねぎを運びます。

お盆休み明け、コンテナ輸送の管理システムであるIT-FRENSをチェック。北海道からの到着コンテナの品目欄に「たまねぎ」「馬鈴薯」という文字が書かれているのを見ると「…この季節がきたか!」と、テンションが上がります。

9月に入り、だんだん秋めいてくるとやってくる、北海道からの農作物出荷のピーク。最盛期には複数のトラックで何往復もして、早朝から深夜まで、膨大な数のたまねぎ・馬鈴薯コンテナを市場へ運びます。

毎日、どんな荷物が到着しているか、どこに何を運ぶか等、コンテナ配車表のチェックをする中で、目に映るのはたくさんの「たまねぎ」「馬鈴薯」の文字。略して「イモ・タマ」と呼ぶのですが、イモタマちゃんの賑わいは年が明け、年度末の引っ越しのピークが始まる直前くらいに落ち着きます。

通運を辞めた今も、スーパーで馬鈴薯やたまねぎを見かける度に、忙しくも楽しい「イモタマのシーズン」を思い出し、北海道からの貨物列車を見かけると、この中の何割がイモタマちゃんなんだろう…とニヤニヤ考えちゃいます。皆さんが食べているそのイモタマも、鉄道で北海道からやってきたのかもしれませんよ。

 

多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
http://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html

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小倉沙耶

PROFILE

小倉沙耶 こくら・さや

鉄道コンテナアドバイザー・鉄道アーティスト
都市交通政策技術者

1980年3月30日生まれ、愛知県豊橋市出身で現在は兵庫県伊丹市在住の鉄道アーティスト。子供の頃から母の実家である長崎に寝台特急「さくら」で何度も帰省し、その鉄道の旅情に魅了され、鉄道ファンとしての情熱を抱く。
2002年から「鉄道アーティスト」としての活動を開始し、テレビ・ラジオ出演や執筆活動だけでなく、鉄道イベントの司会や企画、講演なども手がけている。モットーは「鉄道に関わる全ての方が、笑顔でいられるためのお手伝い」。
2009年には明知鉄道観光大使に就任し、2013年には京都大学大学院工学研究科低炭素都市圏政策ユニットより都市交通政策技術者(第112号)に認定された。
2022年からは一般社団法人交通環境整備ネットワークの審議役を務め、通運の経験を生かし、鉄道コンテナアドバイザーとしても活動している。2021年には出産し、乳幼児連れでの公共交通利用促進と周囲の理解についてメディア・イベントなどで積極的に発言している。
鉄道趣味の中心は気動車・貨車・古いレールであり、その情熱を通じて広く鉄道文化の普及に尽力している。