「封印環」って?
2020年08月04日(火)
突然ですがクイズです。
右と左の19形式のコンテナには、コンテナそのものではなく、取り付けられたとあるモノに違いがあります。それはどこでしょうか。
正解は…この部分。
ハンドル部分にどちらも小さな輪っかがついているのがお分かりでしょうか。これは封印環と呼ばれるもので、荷物を積み終わったコンテナに対し「鍵」のような役割として取り付けます。一度封をすると千切らなければ外すことができないため、封印環が取り付けられている=集荷されてからコンテナが開けられていないということになります。また、空のコンテナであっても、列車積載中のコンテナ開扉を防ぐために封印環を使用しています。
封印環は従来、ブリキ製のものが使用されてきましたが、今年から順次プラスチック製のものに切り替えられています。現在は二種類が混在しており、左のコンテナにはブリキ製、右にはプラスチック製の封印環が取り付けられている…というのが答えでした。
封印環にはそれぞれ異なる番号が振られています。この番号はIT-FRENSに入力する必要があり、この仕組みもコンテナのセキュリティ担保の一つとなっています。ブリキ製とプラスチック製では番号のパターンに違いがあるため、どちらが使われているかは画面上でも確認することが可能です。多治見通運名古屋営業所で聞いたところによると、到着コンテナの封印環において、プラスチック製の使用率がかなり上がってきたとのこと。そして、多治見からの多治見通運発送コンテナについては既にプラスチック製に切り替わり、名古屋営業所のブリキ製封印環在庫はあと少しとのこと。私も先日、神戸貨物ターミナル駅に置かれているコンテナを鷹取駅のホーム上からゆっくりと見る機会があったのですが、ブリキ製封印環の減り具合に驚き、今回の記事作成となりました。
列車積載中のコンテナであれば必ず、ハンドル部分にくるりと巻き付いている封印環。とても小さくて地味に見えますが、欠かせない存在です。銀色の輪が見られなくなる日はそう遠くなさそう。どんなものなのだろうと気になった方、ぜひ目を凝らしてハンドル部分をご覧になってみてくださいね。
多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
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