鉄道貨物講座での話題1:コンテナの個別の番号について
2019年12月02日(月)
名古屋貨物ターミナル駅で11月17日に開催された「鉄道貨物フェスティバルin名古屋」にて、総合司会と鉄道貨物講座を担当させていただきました。約10年ぶりとなる名古屋貨物ターミナル駅公開イベント。昨年まで働いていた場所でマイクを握る喜びは一入でした。
さて、鉄道貨物講座では鉄道コンテナの種類や専用のコンテナ列車などについてお話しをしました。今回は、講座内容の中で、特に興味を持っていただいた話題についてお伝えしたいと思います。
鉄道コンテナひとつひとつには、19D-XXXや19G-XXXなどそれぞれ個別の番号が記載されています。19Dは両開きタイプ。トラックに載せた際に左右両側の扉が開くため、パレット積の荷物をそのまま載せるのに適しています。19Gは側面と妻面が開くタイプで、トラックへ載せたときに、後ろ側からも荷物の積み下ろしを行うことができます。
今回の名古屋貨物ターミナル駅公開時には、入り口に置かれた19Dタイプのコンテナ扉を両側とも開き、その中を通って入場するという形がとられました。来場者に話を伺うと「コンテナの中をトンネルみたいにくぐるなんて初めてで興奮した」との声が多数。確かに、めったにできない体験ですものね。
開き方の違いのほかにも様々なタイプのコンテナがあることをお伝えした後、コンテナに書かれた変わった表示の話をしました。それは「R」と「り」と「いた」。どれもコンテナ番号の後ろに書き添えられているもので、コンテナ内部を更新したという印です。JRコンテナは内壁にベニヤ板が張られ、荷物が当たったときの衝撃や湿気から守っています。この板を更新したコンテナ番号の後ろに記載されているのが3つの表記です。元々はRenewalの頭文字Rを付記していたものの、鉄道コンテナは海外にも輸送されることがあり、その際にRの字もコンテナ番号の一部として捉えられてしまうことがあったため、ひらがなの「り」「いた」という表記が使われることとなりました。
私は見慣れた記号のため特に何も思っていなかったのですが、講座の後で「いた」の表記が可愛いとのご意見をたくさん頂戴しました。円の中にひらがなで「いた」と書かれているのは、確かに可愛らしいかも。比較的よく見かけることのできる表記ですので、ぜひ探してみてくださいね。
次回も、鉄道貨物講座で反響のあった話題についてお伝えします。
多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
http://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html