『鉄道コンテナアドバイザー』って何ですか?
2020年03月02日(月)
私は普段、鉄道アーティストという肩書きで、鉄道や公共交通についてメディアで発信するお仕事をしています。
先日、仕事の打ち合わせがあり、名刺交換をしました。私の名刺には、鉄道アーティスト・明知鉄道観光大使・都市交通政策技術者・鉄道コンテナアドバイザーと、4つの肩書きが並んでいます。その名刺をご覧になった方から
「『鉄道コンテナアドバイザー』って何ですか?」
と質問がありました。
「以前、通運会社で鉄道コンテナ輸送のトータルコーディネートをしていました。それを活かして、鉄道でお荷物を運んでみたい方に、詳しい説明やアドバイスをさせていただいているんですよ」
とお伝えしたら
「僕、今度新規事業をしようと思っていて、輸送をどうしようか考えていたんです」
とのこと。
船舶輸送という手もありえるエリアだったので、船・鉄道・トラック輸送について、それぞれのメリットやデメリットをお話ししました。そこで痛感したのが、鉄道コンテナ輸送は、身近でありつつとても遠い存在だということ。コンテナ車に積載されている姿や、トラックで運ばれている姿はよく見かけるものの、どうやって手配すれば良いのか、そもそも価格が安いのか高いのかが全く分からない。となると、面倒くさい。じゃあチャーター便のトラックでいいや。え?トラックドライバー不足で無理?じゃあ、トラックを探してくれる業者さんに頼もう。うーん、高いなぁ…。
一連の流れは、通運時代にも多く聞きました。これは鉄道コンテナに限らず、仕事や私生活でもよくあること。私も、スマートフォンのアプリやインターネット上の新サービスなどで、便利そうだけど難しそうだなぁと怯んでしまうことがしばしば。
コラムの第2回では、通運事業がなぜ生まれたのかというお話しをしました。鉄道貨物輸送は鉄道とトラック輸送を組み合わせた複合一貫輸送となっています。JR貨物や発元の通運、着先の通運など複数の会社との輸送調整や運賃の計算、料金収受等が必要となるため、他の輸送方法より複雑なのは事実。そのコーディネート一切を取り仕切り、お客様に分かりやすくお伝えして輸送を行う存在が、通運です。
「分かりにくいを分かりやすく」
通運という仕事を離れた今も、鉄道貨物輸送を上手に利用してくださるお客様が増えることを心から祈っていますし、鉄道コンテナアドバイザーとしての活動が、その一助になるよう、今後も精進してまいります。
多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
http://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html