JRダイヤ改正と、荷物の行方。
2021年01月05日(火)
毎年3月の第2土曜日は、JRグループ各社のダイヤ改正が行われます。JR貨物も例外ではなく、昨年12月18日にはダイヤ改正の主な内容が発表されました。
大きなところでは、宅配便を中心とした積合せ貨物の利用増加に伴う、専用及び一部専用列車の新設が挙げられます。新しい生活様式が浸透し、通販を利用する機会が多くなった方もいらっしゃるかと思います。このような需要の増大に応える形で、上下合わせて6本の列車が新設されることとなりました。
個人的に気にかかるのは、ガラリと運転時刻が変わる列車です。名古屋と東京を結ぶ直行列車、1093〜3093レと3092〜1092レがその対象で、ニュースリリースには「列車の運転時刻を夜間から昼間に見直します」とあります。
ふーん、まあ、列車がなくなるわけじゃないし、夜から昼にかわったところでそんなに変わらないんじゃないの?と思われた方、それは大きな間違いなのです。名古屋貨物ターミナル駅22:57発東京貨物ターミナル駅着4:52着だった列車が、9:11発17:38着に。ということは、月曜日に集荷した荷物を同じ列車に載せて、これまでは翌日朝には関東圏へ荷降ろしできていたものが、火曜日発の列車で同日夕方着。降ろせるのは水曜日と、大幅にリードタイムが変わってしまうのです。この列車以外の取り扱いがどのように変わってくるかは分からないので何とも言えないのですが、定期的にこの列車に載せていた荷物の扱いがどうなってくるのか。お客様(荷主)から「じゃあこの荷物はトラックに切り替えます」という判断が下されてしまうのか、何としてもリードタイムを死守するために、元々込み合う列車の枠が更に取りにくくなってしまうのか…。
通運として難しいのは、ダイヤ変更や枠の取りづらさというのは自社で解決できる問題ではないだけに、その辺りの説明がセンシティブにならざるを得ないことです。それでもお客様に鉄道貨物輸送を使っていただくためにどのようなアプローチができるのか。そもそも、もっと良い列車や到着駅はないのか。他の輸送手段との運賃の比較等々、ダイヤ改正前は通運も少しピリリとするのは事実です。
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