コンテナ時刻表は通運業務のバイブル
2019年07月02日(火)
皆様は、貨物時刻表をご存知でしょうか?
鉄道貨物協会が年一回発行している貨物列車専用の時刻表で、掲載されている駅も貨物を取り扱う駅のみ。一風変わった時刻表としてメディアなどでも度々取り上げられています。
多治見通運に入社するまで、運行ダイヤについて調べるときにはこの貨物時刻表を駆使するものだと思っていました。しかし、実際に通運業務を行う上で使用することは少なく、代わりに擦り切れるほど読み込んだのが「コンテナ時刻表」です。
コンテナ時刻表は市販されておらず、ダイヤ改正時期にJR貨物から関係各所に配布されます。また、JR貨物ウェブサイト内の「サービスご案内」から「エリア別サービス案内」に進み、任意の支社を選択すると「コンテナ時刻表PDF」と出てくるので、こちらをクリックすると冊子版と同じものを誰でも見ることができます。ぜひ今回はこの「コンテナ時刻表」を見ながら、コラムをお楽しみください。
東海支社管内のコンテナ時刻表を開くと、まずはエリアの最東駅である沼津駅の時刻表が出てきます。私は名古屋貨物ターミナル駅で業務を行っていたので、そのままページを進め、西へ西へ…
コンテナ時刻表は独特の書かれ方をされており、一見すると分かりにくいのですが、実はとても効率の良い表示をされています。名古屋貨物ターミナル駅の時刻表を開くと、まず
96 23:50 (0:16) − 札幌(タ) (5:46) 6:15 3日目午前 80.0 1480
と書かれています。
これらはそれぞれ
96→列車番号
23:50→荷役線出線時刻
(0:16)→出発時刻
−→直行列車(中継を行うルートの場合は中継駅を表示)
札幌(タ)→到着駅
(5:46)→到着時刻
6:15→引渡し開始時刻
3日目午前→荷役線出線時刻から数えた到着日
80.0→12ftコンテナの鉄道運賃(千円)
1480→運賃計算キロ
を指しています。
例えば、お客様から
「札幌に荷物を送りたいんだけど、最速だといつ届けられる?」
とお問い合わせがあった場合、コンテナ時刻表を見れば、どの列車を使ってどれくらい時間がかかるかというのが一目瞭然なのです。
また、直行列車なのか途中で中継するのかも書かれています。多くの列車を使うほど、それぞれの輸送枠を確保しなければなりませんし、列車の遅れなどが発生した際に、中継する列車に間に合わない可能性もありますから、配達日に余裕を持たせたりします。シンプルながらもぎゅっと情報の詰まったコンテナ時刻表は、通運にとって欠かせないバイブルなのです。
多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
http://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html