乗車できる貨物列車がある!?
2023年01月16日(月)
長らくご無沙汰をしておりました。
妊娠・出産に伴い、しばらくの間このコラムをお休みしておりましたが、運行を再開いたします。
さて、妊娠中、そして出産後鉄活動を再開してからも感じているのが、どうも生まれてきた息子は、貨物列車に興味がなさそうだということ。
そしてその要因はきっと、自分が乗車できないからなのだと思います。
同じことは世間一般にも言えていて、乗車できない=身近ではないというのは、普段から肌で感じています。
過去には、貨物列車の後ろには車掌車がついていて、車掌(後に列車掛)が乗務していました。これは、過去に「ヤード集結型輸送」という輸送方法がとられていたからです。駅を出た貨物列車は操車場のある駅へと向かい、そこで地域別に割り振られ、連結し直して再び出発。またヤードのある駅で地域別に分けて…というのを繰り返していました。その際、貨車の把握や車両検査、列車防護などを行っていたのが、車掌車の乗務員です。
ヤード集結型輸送が行われていた頃は、各ヤードにおいて貨車を1両単位で増解結するため、複雑な経路かつ、目的地駅への到着にかなりの日数がかかっていました。所要時間もさることながら、多大な労力も必要としていたシステムということもあり、1984年のダイヤ改正で、この輸送方式を全廃。直行系輸送へと大転換を行いました。翌年には機関車に対し、ワンマン化に向けての整備がほぼ完了したことから、原則一人常務となり、車掌車の連結がなくなりました。
役目を終えた車掌車は、民間にも払い下げられ、一部は現在でも駅の待合室として利用されています。
もしかしたら、車掌車が今も連結されていたら、息子ももう少しだけ貨物列車に親しんでくれたのではないかと思っています。でも、自分が乗れないのは変わらないのですけれどね。
本来の役割とは違いますが、多治見通運の近くにある、岐阜県恵那市の明知鉄道明智駅では、圧縮空気を動力として動態保存されている蒸気機関車C12が牽引する、車掌車ヨ8000に乗車することができます(要予約・有料制)。
まずはここから貨物列車に親しんでもらえないかしらと考えている、母なのでした。
多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
http://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html