通運連携によるクロスドックの訓練を実施《物流の安定供給への取り組み—その2》
2023年07月03日(月)
通運連携によるクロスドックについて、前回の続きです。5月25日から26日にかけて、南松本駅にてクロスドック訓練が行われました。参加したのは多治見通運・高崎通運・栃木県北通運の三社と今後広島エリアからクロスドックに参画予定の通運であるトナミ運輸中国、JR貨物、そしてリフト業務を行うジェイアール貨物・信州ロジスティクスの各関係者です。
今回の訓練は、東海道本線内で大規模災害が起きたと想定するもので、名古屋貨物ターミナル駅や多治見駅に利用運送事業の登録を持つ多治見通運が、同じく取り組みに参加している倉賀野駅の高崎通運、宇都宮貨物ターミナル駅の栃木県北通運のトラックと、中間地点である南松本駅を利用してクロスドックを行い、コンテナを相互に輸送するというものです。
東海道本線を回避できる中間駅である南松本駅でクロスドックを行うことにより、トラックの走行距離やドライバーの負担を減らすことができます。また、通運だけでなくJR貨物も協力して体制を整えることにより、駅のフォークリフトを使って、速やかに作業を行うことができます。
25日は事前打合せということで、JR貨物ならびに多治見通運より、今回の訓練に関する経緯や、小林南松本駅長より駅施設の利用方法の説明などがあり、その後、実際に行うにあたっての課題整理などが行われました。
翌26日は、各通運がコンテナを運び入れ、クロスドック作業を行いました。まずは現地に栃木県北通運のトラックが到着。作業を行うのは駅の奥となりますが、コンテナの伝票を読み込むためのドライバーシステムは構内手前側の駅社屋にあるということで、トラックも手前側に停めて社屋へ。その後多治見通運のトラックも到着したのですが、ここでトラブルが。伝票上において各社のコンテナ持ち出し状態が異なるため、伝票読み込みの順番によってエラーが発生してしまいました。今回は、ドライバーシステムや輸送予約システムのIT-FRENSを日常的に触れるJR貨物の担当者がいらっしゃったほか、各通運の担当者も横についていたので事なきを得ましたが、自社から遠く離れた地でトラブルが起きた時、ドライバー一人だと心細いもの。早速、課題が見えてきました。(敬称略)
多治見通運の鉄道コンテナ輸送についてはこちらをご覧ください
https://www.tajimituuun.co.jp/railway-container.html